自然の一部のようなプロバンスの家(リュベロン地方ー南フランス) |
南フランスのプロバンス、リュベロン地方の村村を訪ねました。
滞在していた友人の別荘近くの村々です。
この地方の小さな村には石造りの家がまだまだ残っています。
(どこの田舎でもそうですが、そうではない新しい住宅地域もあります)
山間をドライブしていると山に沿うように村が見えます。
昔のままの佇まいの建物には魅力があります。
石や土など自然の素材だけで出来た家は周りの自然にとけ込んで、
きれいな景色の一部となっています。
石造りの家はピーターメイルがこのプロバンス地方に買った家として、
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、
(石だけの建物には入った事がないので中の暮らしは解りませんが)
外国人(オランダ人、イギリス人等々)が購入して、
移住したり別荘にしている人たちが、
徹底してインテリアや外部の調和を考えている家は保存状態がとてもいいですね。
雰囲気があり素敵です。
中を暮らしやすく直している様ですが、
外観は昔の瓦を譲り受けたった一枚でも拘るそうです。
雰囲気を壊さない事を非常に注意しています。
ピーターメ−ルもこの地方に家を持ったのですね。
1986年9月 47歳 18世紀に建てられた石造の農家を買い取り、
プロヴァンスに移住したのです。
今回訪れた私の友人も、
この地方の風車小屋を買って16年間夏の時期に住みながら家に手をかけ続けています。
毎年夏の間しか来ない家ですが、
広大な土地とプールに10以上の部屋があるのに、
とても綺麗に維持されています。
友人の家も南フランス風の自然を大事にしているインテリアです。
木のテーブルやキッチンには籠の引き出しなど、
雑誌にでてくるようなキッチンです。
だけど、
日々暮らす人たちは気候のいい時期だけ訪れる人とは違い、
年間を通して現実の暮らしに対処していかなくてはなりませんから、
石造りで木枠の窓とばかり入っていられない様です。
冬には暖房による室内の湿度のため開け閉めがしにくくなるなど、
又、気密性を良くするために木枠の窓がサッシなどに変えられるなども致し方なくなってきています。
どこの国の家も時代と共に変化していかざるえませんね。
歩む道は同じようです。
でも、
田舎の古い雰囲気のある家を経済的ゆとりのあり、
且つピーターメイルのように、
この地方を訪れる内に気に入ったという外国の人たちが、
自分の第二の住まいや別荘として維持していくのは、
家が大事にされ管理のいい状態で保存されて行くので、
外国の人が買うのも良い事かもしれませんね。
昔のままの雰囲気を残しながらも保存状態が良ければ、
この地方の石造りの家は残って行きますから。
日本でも昔の家はすきま風があり、
お台所は寒い北。
雰囲気がたとえ良くても、
そのまま住む続けるのは難しいですね。
今は日本の昔からの家は立派なものほど維持が大変なため、
見学のための家になっているところが多いいですね。
白川郷は住まれていると聞いていますが、
わたくしは未だ行ったことがありません。
が、その土地にあった昔からの家はやはり魅力がありますね。
日本に住むことになった友人のフランス人の若いカップルは、
昔のままの木造日本家屋を探し歩いているため未だに仮住まいなのですが、
その国らしい地域の古い家(昔の自然素材の良さを持つ家)に興味のある彼らは、
昔の日本家屋と言い続けています〜
日本の昔の家も良いと言っても、
やはりすきま風などの生活に影響を受けることは解消していきますから、
昔のままの生活は不便ですね。
又費用もかかりますから。
フランスと同じようにお金のある人が手をかけて維持してくれなくては仕方がないかもしれません。
今や日本の住まいも、
地方に残る特別な家屋だけは守られている様ですが、
もう人が住居として住み続けるのは難しくなってきています。
昔風の日本家屋を建てられる大工さんもいなくなってきました。
阪神大震災の時には立派な木造家屋が潰れてしまったことで、
残念だと周りは口々に申しましたが、
住人の方は立派な家だけに新しい家を建てたくても壊せなくて・・・
あきらめがついたとか・・・・
フランスでも村の住民の人たちは日本の昔の木の家屋が変化してきたように、
屋根瓦も出来るだけ低価格で丈夫の物に変えてきています。
昔の瓦を探して拘る余裕がある人はいいですが、
現実はそうもいかないですね。
それは致し方ないこととはいえ、
なんとかできないものかと思いますが・・
多額の費用が必要な事ですから、
特別な区域にしか適応は出来ないのも又致し方ないですね。
昔には不都合のなかった家も現代の生活には無理がでてきます。
それこそ、別荘として維持するなら出来ますが、
フランスの田舎の小さな村の石造りや土と石の家のように、
やはりそれは贅沢な暮らしとなってきています。
最近パリ近郊に建つアパ―トは大手の建設会社が手掛けていて、
どれも同じような外観のものですが、
あまり考えられてはいません。(詳しくは省略いたします)
日本がマンションブームの時代を彷彿とさせられます。
その国らしい家が姿を消していく事はとても残念な事ですね。
内緒:昔のままの歴史あるアパ―トの維持も大変です。
エレベーターのつけられるところとつけられないところがあったり、
又あったとしても二人が乗れる程度ですから、
荷物を運ぶためには無理だったりします。