関空から南の島への機内で |
飛行機で数年ぶりに日本の南へ。
関空から国内線に乗ったのははじめてだ。
とりあえずは国際線でしか、
ここ数年来飛び立つことがなかった。
空港でドトールのクリームパンがおいしそうで一つ買った。
機内でお紅茶をもらって食べようと袋を開けた。
手ふきに紙ナフキンまで入っている。
たった一つ買っただけだし、
セロファンに包まれたクリームパンだ。
手ふきが落ちて来て、
どきっとして、
心がふわっとした。
日本の国以外ではありえない。
たまたま個人の采配で入れてくれたのかもしれないが、
ドトールはいいなどと思う。
フランスが長いせいなのか、
何も相手に(特に店員には)期待しないという感覚が出来上がる。
そこで生活すると知らずに対応できる自分を作る。
環境って恐い。
小さな丁寧。
たった一つのパンに、無駄だ、
資源の無駄遣いだ、これで商品が高くなるのだ、
等々という人がいるかもしれない。
だけどフランスに慣れた私はこのサービスを、
心緩ましてくれる少ない優しさだと感じる。
最近は買い物をしても袋を出来るだけもらわないようにしているが、
無駄を全て省くとどうなるだろうか。
優しさや心遣いを学ぶのはちょっとした外での出来事からだ。
大切なことだ。
日本にいろんな価値観(世界的意味での)の人たちが住むようになると、
自分を守るばかりの人間が増えて、
日本人の人を思いやる事の出来る能力は、
消えてしまうのだろうか。